製作中
「んっ……は、ぁッ……ぁ……」
遮光カーテンが引かれた薄暗い一室でいったい自分は何をしているのだろともう一人の自分が冷静に声を頭に出したが、それは自身が動かす指の快感に消え失せた。
時刻は深夜の3時少し前ほどだと思う。そんな遮光カーテンなど要らない時刻に、このエニエス・ロビーの物置部屋と化した一室で職務中にも関わらず、上司を想って自身の熱を慰めている私はとても滑稽に映るだろう。
「んあ……ッああ……は、ッ」
埃っぽく何に使うかも分からない物ばかりが散乱しているこの場所に、不釣り合いにもダークブラウンの落ち着いた脚に特徴のあるテーブルに行儀悪く腰掛け、くちゅりくちゅりと卑猥な音を出し、声を押し殺して熱を沈める私はなんて惨めなんだろう。
そう思う自分がいるのだが、つい1時間前ほどにその上司と他愛もない話しをしただけで溢れ出しそうになるこの欲望を、自分の手で抑え込まなければ気がおかしくなりそうで熱に抗えないでいる。
「んんッ、ぁ……ス、パンダムッ……ちょう、かんッ」
名前を呼んでみただけで自分の中がキュッと絞まるのを感じ、また指を速めてしまう。
「んぁっ……ッあ」
ドクリ、ドクリと自分の心臓の音が破裂するんじゃないかと思うほど早く動いているのが頭の奥に確認でき、もうそろそろ大きな波が来ると自覚して目を薄く閉じた時だ。
ガタンッ――
何かがぶつかった音に、弾けるようにしてテーブルから起き上がり居住まいを正した。その時自分の中から指を抜いたためにゴプリという生々しい音をたてて自分の耳をまた刺激した。
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