結局、先に折れたのは承太郎のほうだった。なまえが今にも泣きそうなところを見かねて、流石の承太郎も心苦しく感じたのだろう。
仗助のクレイジーダイヤモンドがなまえの目の前で容赦なく承太郎に殴りかかっていたとしたら、承太郎でも気合いをいれてスタープラチナで応戦するしか他にない。もしそんなことをしていたら、元も子もないのだ。
仲間割れは、今の状況をもっと悪くする。
「明日。ボディーガードをつける。そしたら好きな所へ行っていい」
「っ、あの、承太郎....ごめん、なさい」
「...........」
かと言って承太郎の機嫌もそう簡単に直るわけではなく、なまえはその日、仗助の買ってきたケーキにも口をつけなかった。
承太郎が自分を心配してくれる気持ちが痛いほどわかる。
でも、仗助くんの優しい気持ちも同時に私の胸をひどく苦しめるのだ。
「なんでこの僕がッ、クソッタレの仗助と仲良く歩かなきゃなんないんだよッ」
「黙って歩けないんスかねぇ〜」
そして翌日。承太郎にボディーガードを紹介されたが、なんとそれが露伴先生だった。ひっそりと康一くんを予想していた私はびっくりしたが、露伴先生がすごく強いスタンド使いだということを思い出して納得した。
「なに、二人とも仲悪いの?」
「この仗助ってやつは、どうも僕とは合わないんですよ。」
そう言ってひどく不機嫌そうな露伴先生。....大丈夫かな。仗助くんとの相性は超最悪みたいだけど。
「はぁ?露伴、テメェにいつ合わせたって?ああ?」
「フン、やるか?貴様とは死んでも意見なんて合わないと思うがな!」
「ああ、そうだな.....死ぬのはお前の方だがよォ!」
「何だとこのスカタン!」
またまた喧嘩が始まってしまいそうで不安になりつつ、私は近くのお店をみて回ることにする。
付き合ってもらった二人には、きちんとお礼をしないと。
それに、承太郎にも。
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