「む? なぜだ?」
「えっ……なんとなく?」
明確な理由を用意してなくて適当な言葉を返すと、少し眉を寄せる彼。
「お前の意思は分かった。しかし、劉備殿に勧められたからには実践して感想を言わねばならないのだ。何を拒む要素があるかは分からないが、いいからやるぞ」
彼はそう言い放つやいなや、無理やりこちらの口にポッキーをねじ込んでくるから驚く。彼は一瞬だけ (これで合っているのか?) というような表情をした後、ぽき、ぽき、菓子を食べ進めていく。徐々に近づいてくる端正な顔。もう見てられない、と目を瞑った刹那、
ぱきん、と菓子が折れる音がする。どうやら唇が触れる前に折れてしまったようで、少しホッとする。が。
「……今のは私が折ってしまったのか? つまり私の負けか……なるほど」
彼はそう言うと、再び口にポッキーを突っ込んできて。
「もう一度やろう。コツは掴んだ、次は負けない」
なぜか謎の闘争心に火がついてしまった彼。
「お前も本気で来い。 ではいざ!」
色気ゼロすぎて後日、 話を聞いた劉備殿もびっくり。
「私の時は盛り上がったのだが……」
「劉備殿、こちらも盛り上がったのでご安心を」
「いや、おそらく私とは意味合いが……」
「その夜は同衾しました(ニコ)」
「!そうか、それは良かった(ニコ)」