こちらが気づかないほど僅かに目を見開いた後、 「…ふーん、なるほどね?」 と意味深な台詞が。
「なるほどって?」
「なんかいまいち手応えねェな〜と思ってたんだけど、そういう事ねって話」
「…?」
頭に3つほど疑問符を浮かべていたら、今は分かんなくていーの、と頭を優しく撫でられる。すると次にはスマートな流れでこちらの腰を軽く抱き、耳元に顔を寄せてきて。
「…これから覚悟しとけよ?」
熱っぽく囁かれるからどきりとする。それからというもの、以前と比べて彼との距離が格段に近くなったり、頻繁に贈り物を貰ったり、思わず勘違いしてしまいそうになる台詞を日常的に言ってきたりとアプローチが過激になる。これにはさすがに気付かされずを得ないし、毎日彼に振り回されまくる。そしてそんなある日彼に尋ねられる。
「ところで、もう聞かねェの?」
「…な、なんのこと?」
警戒心を滲ませながら恐る恐る答えれば、彼は含みのある視線を寄越し。
「…好きな奴いるのかってヤツ」
そう言って余裕の笑みを見せる彼に、今までの行動の数々を思い浮かべれば、逸る鼓動は止められない。