元彼から電話がかかってきたときの彼の反応(ホークス)





「啓悟、お風呂上がったよ」
「はい、おかえりなさーい…あ、そういえばさっき電話かかってきてたよ」

なんて言われて着信履歴を確認してみたら元彼の番号が見えて思考が停止。そしてサッと青ざめる。連絡先は削除済なので名前等は表示されなかっただろうけど、普通に危なかった…。

嫉妬深い&色々と根に持つ男ランキングTOP3に入るであろう“この男”に相手がバレたらろくな事にならない。愛故なのは分かってるから厭うことはないけれど、少々面倒くさいことにはなってしまうのは事実なのである。努めて不審がられないように「…あ、ありがとう」 と答えれば、そのタイミングで再び同じ番号から着信が。

…これはやばい。どうすることも出来ずに冷や汗流しながら佇んでいると 「……、出ないの?」 彼の声がやけにクリアに聞こえる。多分、つんだ。その一言で瞬時に理解してしまう。今の状況からの打開策はもう無いに等しいので、「…その、相手元彼で」 と言えば、 ひと時の沈黙の後に、「へー、元彼、ね」 と呟く。怖い。その辺のホラー映画より怖い。これからどうなるんだ私、と散々ビビりまくっていたものの、彼の返答は意外にも普通のもので。

「内容まで聞くのはさすがに野暮だろうけど、一緒にいてもいい?」
「…え、う、うん…」

そして、その流れで通話が開始された…のだが。通話している様子を猛禽の瞳で射止めんばかりに見つめてくるので緊張がものすごい。

『やっぱ俺、お前の事忘れなんなくて、 』
「ごめんさない、無理です」
『…なんで?』
「理由は色々あるけど…1番は恋人がいるから、かな」

突として、微動だにせずこちらを見つめていた彼がぴくりと反応する。

『オイ、そんな嘘ついても、』
「嘘じゃないんですよねーこれが」

そして気づいたら手元にあった携帯が彼の手に渡っているから驚く。

『…は?』
「どうも、俺 名前の恋人です。前に彼女から聞いたことあるんですけど、貴方浮気して彼女をこっぴどく振ったって話じゃないですか。そんな人が今更寄りを戻す?身の程弁えてください」

そんで金輪際、彼女に寄らんでください。 これは要請じゃなくて警告なんで。

その言葉を最後に彼は電話を切り、携帯を差し出してくる。会話聞くのは野暮とか言いつつ内容聞いてたんじゃんとか、トップヒーローの彼が声出しても良かったのかとか、色々聞きたいことはあったけど、妙にスッキリしたその表情を見れば、もはや何も言うまい。

「いやー嬉しかったなぁ。第三者に恋人って話してくれたの最高。欲を言えばもう一声欲しかったけど」
「…大好きな恋人がいるから、とか?」
「大正解」

…ともあれ、思いに反して大事にならなくて良かったな、と全力で安堵した。ちなみに元彼の番号覚えてた彼が裏で再度念入りに脅しをかけ、普通に大事になってたのは別の話。




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