*短編が没になったもの。中途半端に終わります。 大学生パロ。
顔面コンプレックスな女の子の所に轟くんが来てくれる話(なんとなく誘われた飲みで完全に相手にされてない女の子が端っこで1人悲しくお酒飲んでたら轟くんが隣座ってきてめっちゃ話し相手になってくれる話)
本当に、なんとなく、ただ気が向いたから。…いや、本音では、“もしかしたら世の中には私みたいな顔でも好きになってくれる人がいるかも” なんて夢みたいな可能性を望んでたのかもしれないけれど。でも、本当にその日の気分で、サークルの飲み会に参加した。…結果的に言えば、来なければ良かったというのが感想で。私はサークルで貸切にした居酒屋の長テーブルの端っこで、店の飲み放題のメニューをただぼんやりと眺めていた。
「(…次はピーチサワーにしようかな)」
最初の席は、くじ引きだった。自分の引いた番号の席に座って、お酒を飲みながら近い席同士で会話する、これが開始10分くらいの話。それ以降は徐々に自分の番号の席から離れ、仲のいい人や話しかけたい人の所へ移動していく人が増えていき、最終的には初めに決めた席なんて関係なくなってしまう。そしてその過程を終えた現在、私はぼっちを極めているという訳だ。盛り上げ役の人が何度か、端にいる私にも話を振ってくれたけれど、上手くノリに付いていけず、今では触れられなくなった。
『ねぇ、今回も飲み会参加しないの?』
『うん、そのつもり』
『えー…でもせっかくサークル入ったんだし、1回くらい参加してみない?あ、もちろん強制はしないから嫌だったら全然いいんだけど…』
『…うーん…でも私、初対面の人とワイワイ話するの上手くなくて…』
『名前、いつも練習後のアフター参加しないじゃん?もしかしたら、名前に話しかけたい人とかいるかも知んないよ?ね?』
飲み会に誘ってくれた彼女は、同じ学部、サークルの友人。顔も可愛くて、性格も良くて、コミュ力も高くて、非の打ち所がない子。飲み会で大人しい性格かつ顔の良くない女がどんな立ち位置になるかなんて、きっと思いもしないのだろう。ちなみにその彼女はというと、現在、以前から気になっていると言っていた先輩の隣で猛アタック中である。
「(…がんばれ)」
その先輩はサークル内で、男女ともに人気がある人。彼女に思いを寄せていると相談されてから不自然にならないように観察してみたけれど、多分性格もいい人だと思う。今だって、彼女と話すときしっかり目を見ているし、自然な距離感を保っているし、安心して2人を応援できる。友人の恋路が上手くいきそうな様子を見れたことだけは、今日の収穫だったかもしれない。
「……そんなに気になるか?」
物思いに耽っていたそのとき。突然、近くで声が聞こえたから驚いた。慌てて二人を見つめていた目線を動かし、声の主を探す。すると、いつの間にか私の真隣に知らない男の人が座っていた。第一印象は、「紅白ヘアー」。こんな特徴的な髪型の人がいれば、一度見たら忘れないはずだから、きっと初対面だろう。私は赤と白の髪を一瞬目で確認した後、知らない人だと分かると、直ぐに視線を目の前の枝豆の山に移してしまった。
「…えっと、何が、ですか?」
「あの先輩は諦めた方がいい。好きな相手がいるからな」
「…え、あき…あ!私が先輩を見てたのはそういう意味じゃないので、大丈夫です」
「、……そうか」
いつの間に横にいて、いつから見られていたのだろうか。というか、私に話しかけた理由はそれだけなのだろうか。話が終わっても未だ隣に座り続けている様子の彼に疑問を抱きながらも、私は何も言葉を発することが出来ないでいた。
(この続きは、「なぁ、なんか食うか?」「えっいやっ大丈夫、デス」「そうか。…今、何年だ?」「2年デス」「そうか、なら同い年だし、敬語使わなくてもいいぞ」「あ…わかっ、た?」「…今日は、一人で来たのか?」「友達と来たよ。出会いが欲しかったみたいで。でも私はそういうのいいかなって思ってるから端っこで一人で飲んでるの」「…そうなのか」「えっと、とど…ろきくんは?」「俺も友達に頼まれてついてきたんだ」「そうなんだ…」みたいなとりとめもない会話するんだけど、とにかく轟くんがマシンガンのように話題を振りまくるしずっと隣いるしで大困惑。これはどういう状況なの…?と思ってる夢主だけど、後ろからモブ男が「おい轟ー、あっちにお前のこと気になってる子がいるから行ってやってくれよ。俺が代わりにその子と話すしさ」みたいに言ってくるんだけど、「…悪ぃけど、俺はこいつ口説いてる最中だから、邪魔しねぇでくれると助かる」とか爆弾落としてきて色々な意味でしぬ…。実はずっと最初から夢主のこと気になってて、話しかけようと思ったときも別の男見てて嫉妬してて「……そんなに気になるか?」が第一声になってしまった轟くんがいたりして欲しい。…という短編を書こうとしましたが没になったので供養します。)