注射の副作用に苦しむ女の子と彼(爆豪)





家に来るやいなや、掃除・洗濯などの家事を全てやってくれる。しかも自分でやる以上に完璧。女の子が寝込んでいる部屋にエプロン姿で土鍋持って現れる姿は、彼氏と言うよりは、最早お母さん。土鍋の蓋を開けると、ふわふわのたまご雑炊が。ほかほかのそれはとてもいい匂いで、食欲をそそられる。自分で食べようとするけど、手に取ったレンゲを奪われて。

「俺が食べさせたるから大人しくしとけ」

それにこくこく頷けば、ふーふーと息をふきかけた後に、雑炊を口まで運んできて食べさせてくれる。

「熱くねぇか」

と彼にしては珍しく、気遣うように聞いてくる声。
「大丈夫、すごく美味しい。ありがとう」 と笑えば、「…たりめェだわ」 といつもの彼らしい反応。でも、頬杖をついてこちらを見つめるその表情はなんだか少し気恥しそうで、心做しか頬も淡く染っている。そんな愛しい彼に、優しい味の雑炊と共に心も体もぽかぽか温まっていく。

適量に作ってくれた雑炊がすっかり殻になると、全部食べたことを褒めるように頭をぽんぽんと撫でてくれる。洗い物をしている彼の背中に向かって 「本当にありがとね。勝己だいすき」 と呟くと、振り返った彼が

「そういう事ァ、良くなってから言えや。…手ェ出せねぇだろ」

なんて言ってくるから布団に身を隠して悶えちゃう。そんな私に対して彼はどこか得意げに笑うから、更に顔が赤くなってしまった。




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