注射の副作用に苦しむ女の子と彼(上鳴)





「っ大丈夫!!!??」

彼が部屋に入ってくると、開口一番超心配そうに呼びかけてくれる。あまりにも必死な彼の姿にくすくすと笑って、「少し熱っぽいけど大丈夫。心配してくれてありがとね 」と言えば、ホッと胸を撫で下ろす彼。しかしそれも一瞬で。次にはハッとすると、パンパンに膨らんだ買い物袋を近くのテーブルに乗せる。

「えっと、これは痛み止め!あとスポドリ!それと、ゼリーに果物、ヨーグルトと…」

次々とテーブル並べられる物たち。一生懸命調べて買ってきてくれたんだろうな、と思うと嬉しくなるけど 「もう…こんなに食べきれないよ」 なんて笑いかければ

「食べたいやつ選べていいっしょ?」

ニカッと笑い返してくる。彼のこういう気遣いが本当に素敵で、いつだって恋に落ちてしまう。
それがなんだか悔しいから意味もなくアレやってこれやってと頼んじゃう女の子だけど、嫌な顔せず全てやってくれる。こういうこと苦手だろうな、と考えていたけれど、スマホで色々調べて案外器用にこなしているみたいで。

「洗濯いっちょあがりー!…んで、俺のお姫様は他に何をご所望で?」

まるで役者のように語りかけながら、跪く彼。こうしていつだって笑顔にさせてくれるところもやっぱり好きで。本当に敵わないな、と思いながら彼に合わせて役者風に言葉を紡ぐ。

「そうね…じゃあ次は、私の横で手を握っていてくれるかしら」

すると目をぱちくりさせる彼。そして、だんだんと淡く染っていった頬を緩めると、

「…仰せのままに」

と呟いて、恋人繋ぎをしてくれる。じんわりと伝わる熱が心地よくて無意識にはにかめば、ふと頬に柔らかい感触がして。

「…ほんと、可愛すぎ」

耳に囁かれるその言葉に真っ赤になってしまうのは、訳なかった…。




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