出現率がおかしい人。明らかに故意としか思えない偶然の出会いが頻発。ときめき通り越して最早恐怖。え、もしかして暇なんですか?と言いたいところだけど、犯罪検挙数は全く問題ないので何も言えない。
「そういえばこの前、貴女が好きそうな店見つけたんですよ。週末ディナーでもどうです?確か予定何もありませんでしたよね?」
なんで予定知ってるの…という件については何も言うまい。結構な頻度で会っているにも関わらず、こうして定期的にご飯に誘ってくれる。
でも、やっぱり彼だってNO.2ヒーローな訳で。ある日を機に、毎日のように話していた彼と会わない日々が続く。連絡先も交換しているけれど、連絡はなし。きっと今までが普通じゃなかっただけで、彼は今頃忙しなくヒーロー活動をしているのだろう。そう思っていた女の子だけど、ひと月以上も会えないとさすがに別の理由を考えてしまう。もう話せないのかな、飽きられちゃったのかな。彼への思いは募るばかりで。思いきって彼に電話しようとした瞬間、携帯が震える。そっと画面をタップすると、彼から送られてきた1件のメッセージがあった。
『会いたい』
そこにあったのはそれだけ。たかが一言、されど一言。彼を愛おしく思ってしまうには、十分な理由だった。