常に傍に置きたがる。視界に入ってないと落ち着かない。任務のときも、部屋で過ごす時間も、寝る時でさえ一緒。いつも彼の横にはぴとっと女の子がくっついてる。
「…お前らそういう仲なのか?」
スピナーが若干照れながら言ってきても肝心の弔くんは、
「…そういう仲って何」
といった感じなのでマジで何。こういう態度の彼だから、女の子も特に恋愛的に意識とかしてない。
「はぁ〜ほんとこの俳優さんカッコイイなぁ」
彼とドラマを見ていたら、ぽろっとそんな言葉をこぼす女の子。
「……」
「いいなーこんな彼氏欲しい…」
うっとりしながらスクリーンを見つめていると、突然後ろから彼に抱きしめられる。
「……やだ」
耳元からそんな呟きが聞こえる。
「…え?」
「……お前に彼氏ができるとか、やだ。絶対だめ」
彼は拗ねたようにそう言うと、抱きしめる腕を強めてくる。どきり。今までにない彼の行動に驚くし、きゅんとしちゃう。
「…と、弔くんがダメって言うなら…」
なぜか勝手にそんな事を口走ってしまった女の子。それに安堵したのか、彼は「…俺から離れんなよ」と柔らかな声で答えてきた。
彼との関係に名前が付くまでは、きっとそう遠くない。