深夜、夜更かしをして連合のみんなとゲームをしたりお話したりしている女の子。彼は部屋の隅で呆れたような顔をしながら椅子にもたれ、その様子を眺めている。すると、一瞬女の子の服に赤い染みのようなものを見て。すぐに立ち上がり、はしゃぐ輪の中に入り込んでいくと、女の子を自分の方へと引き寄せる。彼と女の子の関係は周りも察しているので、特にそれを誰かに咎められることもなく。彼の腕の中に引き寄せられたまま、女の子はその場から連れ去られる。
「…荼毘?いきなりどうしたの?」
「風呂入ってこい」
「え?急にな、 」
「何だ、付き添って欲しいのか?」
これは、荼毘語でいう黙って言うこと聞いとけ≠フ意。ここまで言われては、もう口答えするのは賢明ではない。渋々頷くと、そそくさと浴室へ向かう。服を脱ぎ、汚れを見つけた時点で、女の子は彼の言わんとしたことを把握。
「…荼毘、ありが」
「薬は?」
風呂を出た後、彼の気遣いに感謝を述べようとすると、最後まで言い切る前に遮られる。
「…え、」
「持ってんのか?」
「痛み止めならある、けど…」
「じゃあそれ飲んでとっとと寝ろ」
腕を組み、壁に寄り掛かる彼が顎で示した先には、水の注がれたコップが用意されていて。またもや彼に言う通りに従い、大人しく布団に入る。
「…ありがとう、荼毘」
今度は遮られることなく口にできたその言葉。
「……」
彼は相変わらず黙ったままだったけれど、眠りに落ちるその瞬間まで、まるで見守るようにこちらを見つめ続けてくれていた。