たった一人で路頭に迷う

 連絡なんて、もちろん入れなかった。家に帰ると、嘘みたいにいきなりスンと我に返って、涙すらも出なくなった。それから私は、マジカメを起動すると、すかさずアカウントを切り替えては、連絡を入れた。運が良くトラッポラの投稿が読み込み中により見えず、IDだけが表示されていたおかげで、反射的にアカウントを切り替えることができた。

『月曜日のお昼、会えますか』

 ありえないくらい、気持ちの切り替えが早かった。想いを伝えるとか伝えないとか、そんなのどうだって良かった。気持ち悪くて仕方ない。やけにあのシーンが生々しくて、頭の中でリピート再生される。早く、恋心なんて忘れて、やっぱり新たな恋を探すべきだ。やはり、せっかく好意を向けてくれている人がいるのだから、受け取らなければ失礼だ。

 先輩から返信が来たのは、わずか一分足らずだった。

 ◈◈◈

 先輩とは何度か食事を重ねて、良い関係になりつつあった、と思う。少なくとも、友人たちにはそう見えていたらしい。私も、そうだったらいいな、と思った。
 何度会っても先輩は良い人だった。裏は、知らないだけであるのかもしれないけれど、それでも他人のことを悪くは言わない。自分をある程度下げて、けれど不快にならない程度の謙遜をする。そして、私に興味を持ってくれて、失敗談には共感をしてくれたり、ときには注意もしてくれる。完璧な、男の人だと思った。

「最近、よく誘ってくれて嬉しかったよ」
「ふふ、そういう気分で」
「数週間前前までは俺が誘ってばかりだったから」

 何度か昼休憩に一緒に昼食をとったり、退勤時間が被れば途中まで一緒に帰ったり、そういうのを繰り返していたら当然距離も縮まるわけで。もっとも、そんな実感は少しも湧いてこなかったけれど、言い方は悪いが、あの男を忘れて、新たなステップを踏み出すには好都合だった。
 今夜は、初めてプライベートで会う予定を立てた日。空白の土曜日の夜に、良ければどうですか、と誘えば、頬を少しだけ赤くして了解してくれた。気に入らないのは、偶然にも選んだレストランが隣町だったことくらいだ。

「ここのパン、美味しいらしくて」
「へえ、楽しみだなあ」

 コース料理なんて食べるの、いつぶりだろう。どうせならアズール先輩の経営するリストランテの予約でも取れば良かったとも思ったけれど、なかなか予約が取れない人気店なのと、それから高級なのと、おまけに絶対にからかわれるから、という理由で避けた。きっとアズール先輩に言えば、「言ってくれれば席は取ってさしあげたのに!」とでも言っただろう。その場合、お代は高くついただろうけれど。

「今日も綺麗だね」
「やだ、ありがとうございます」
「いつも綺麗だけど、今日は特に」

 かわいい、少し値の張ったワンピースをおろした。ピアスも、仕事用より華やかなものに付け替えた。髪も、綺麗に巻けたし、肌の調子も最高に良い。ついこの間まで悪かったからどうなるかと思ったけれど、ビタミンをとったりスキンケアをしたりで、フロイド先輩……ほどではないが、綺麗な肌を手に入れることができた。もちろん、おかげでメイクもばっちりだ。
 自然と綺麗だとか、かわいいだとか、口説き文句を言ってくるのには、慣れてきた。というか、元々慣れていたのかもしれない。あまり良くないけれど、耐性がついていたのだろう。

「最近いい噂を聞くよ」
「いい噂?」
「仕事の話。すごく活躍してるんだって?」

 高そうなワインがグラスに注がれると、ナプキンを広げた。アルコールの上品な香りが充満して、私には不釣り合いだ。いつも飲んでいるレモンサワーやノンアルカクテルが恋しいけれど、このくらい張り切らないと、伝わらない気がした。きっと今日、付き合うことになるのだから。

「はい。皆さん優しくて、もう慣れてきたのもあります」
「はは、そっか。部署は違うけど、ミョウジさんがうちの会社に来てくれて良かった」
「私も、ここの会社に来れて嬉しいです」

 最初に運ばれてきた前菜は、少なく見えた。けれど、コース料理はこういうものだった、と少しずつ記憶を取り戻す。先輩が前菜に口をつけたのを確認すると、私もゆっくりと口に運んだ。
 この会社に来れて嬉しいのは、百パーセントの本心だ。クルーウェル先生と一緒に、私というイレギュラーが受け入れられるところを必死に探した。ナイトレイブンカレッジにいる女なのに、やたら優秀だったから、性別や学園側のミスのせいで損するわけにはいかないから、と学園長も融通を効かせてくれた。お礼が、言い足りない。

「ミョウジさんも見る度に堂々としていて、綺麗になってるから……いつも、心配なんだ」
「心配?」
「仕事だってできて、気配りもできる。そんなの、男が好きにならないわけがない」

 その言葉に、ドキッとした。私の根本的な性格や性質は、ナイトレイブンカレッジにいた頃からなんら変わりない。先輩の言う通り、言っていないだけで、私のことを好きな人はいた。私に告白をした物好きも、一人だけいた。けれど、その「好き」は時間制限つきだ。時間が来れば、そんな気持ちは風にさらわれるようにどこかに行ってしまう。ぐ、と下唇を噛むと、少し甘い匂いが染み込んだ。

「ありがとう、ございます。嬉しい」

 そう言うと、優しい笑顔で微笑んだ。やっぱり、この人と付き合わないなんて選択肢はもうどこにもない。こんなに良い人を振るなんて、申し訳ない。部署問わず、女性に人気で、噂によると仕事もこなして、こんなに性格のいい素敵な人、好きになれないわけがない。付き合えばきっと、幸せになれるに違いない。幸せに、なれる。

 魚料理が届いたとき、フォークで骨を取り除いていると、突然目の前からカチャン、という音が聞こえた。軽い金属がぶつかるような、いつか実験室で聞いたような音が聞こえて、反射的に顔を上げると、先輩の視線が私に絡みついていた。それはもう、甘くて、けれどどこか哀愁漂うような目で、私を見ていたから、ついフォークをその場に置いた。

「ミョウジさん」

 ああ、これは、ついに来たか。そう思った。きっとこの後に続く言葉は、「付き合ってください」だろう。ドキドキするのは、その瞬間が楽しみだから? それとも、上手く返事ができるかどうかわからないから? いずれにしても、プラスの意味での胸の高鳴りに違いない。先輩の口が開かれるのを待って、本当にこの人と付き合うんだ、なんて思って、じっと彼を見ていた。
 すると、ゆっくりと唇が開かれて、けれど、飛び出してきたのは予想と違う言葉だった。いつも私は、他人が言うことを予想すれば、それはことごとく外れる。

「俺のこと、好きじゃないよね」
「……えっ」

 先輩が、眉をわずかに下げて、そう言った。声のトーンは普段と同じだ。テーブルをつい揺らしてしまって、カチャ、と食器の音がした。酷く静かに感じるのに、優雅なクラシック音楽は店内にかかったままだ。

「なに、言ってるんですか。……私、今日は先輩と――」
「いい、いいよ。……見てたら、わかるから」

 今日は先輩とお付き合いするつもりで。そう言おうとしたのは、あっさりと口だけで止められてしまった。ポーカーフェイスも、作り笑顔も得意だ。元オクタヴィネル寮生たるもの、当然のことだ。なのに、会う人会う人が「見ればわかる」なんて言ってくる。関わりが比較的浅い先輩を前にしても、だ。何も言えなくて、口をわなわなと動かしては下を向くと、先輩は飲み慣れたようにワインを口に注いだ。

「ずっと気のせいかなって思ってたし、嬉しかった。……でも、色々気遣われてるのとか、違うこと考えてるのとか、全部わかるんだよ」
「ごめ、……」

 ごめんなさい、と言いかけて、そんなことないです、と訂正しようとしたけれど、先輩の哀しそうな顔が、駄目だと言った。先輩の言っていることは事実だし、変に否定をして、たとえ付き合っても、先輩を苦しめるだけだ。こんなに良い人なのに。私は、苦しめてばかりだ。
 それでも出てくる言葉は謝罪とか言い訳の言葉ばかりで、どうにか沈黙を埋めようと必死に言葉を探していると、先輩がふ、と微笑んだ。

「好きな人、いるの?」
「…………はい」

 すべて、見透かされていた。今更どう取り繕うこともできないから、素直に答えると、先輩はふう、と長い息をついてから、腕を組んだ。

「関係は?」
「高校の、同級生です」
「いつから好きなの?」
「気がついたら……」
「顔は?」
「……前まで思わなかったけど、今は、……かっこいい、と思います」

 もう、忘れたかったのに、忘れることなんてできない。みるみるうちにエース・トラッポラの姿が頭の中に流れ込んできて、先輩が私に質問を投げて、答える度に、どこかぼやけていた彼の姿が鮮明になっていく。

「どういうところが好きなの?」
「……いっぱいあるけど、一緒にいたら、素が出せるところです」

 ここまで言って、また涙が出そうになって、零れ落ちそうなのをどうにか止めた。気合いだった。もう、今更何を言っても、どういうところが好きでも遅いのに、忘れられないの、どれだけ重い女なの。泣きそうだ。でも、泣いてばかりじゃ嫌だ。ぐっと堪えると、先輩はまた息をついた。

「泣いてもいいよ」
「嫌です」
「はは、そうだね。俺の前で泣くなら、俺のこと好きになってからにして」

 普通、先輩が泣く立場でしょ。いつだって、私は誰よりも子供だ。どうして、いつも振る側の私がこうも、辛いんだろう。相手が、良い人すぎるんだ。四歳しか変わらないのに、どういう経験を積めば、こうなるのだろうか。性格が悪い私では、いつだって続きの言葉が出てこない。先輩には私なんかより良い人がいる、なんて言ってもきっと、もし本当に私のことを好いてくれていたのなら、傷を抉ることになってしまうから。何も言わないのが、いいのかな。
 ようやく、魚にナイフを入れ始めた先輩は、クスッと笑うと、私の方を見ずに、目を伏せて言った。

「そうだなあ。……もし相手と上手くいかなかったり諦めることになったら、また俺のとこに来てよ」

 私は、欲張りだ。良い人に巡り会ったり、付き合うチャンスだっていくらでもあったのに、たった一人、手の届かないあの人じゃないと嫌、なんて思うようになってしまったのだから。はい、と小さく返事をすると、私も魚にフォークを入れた。

 ◈◈◈

 いい時間になると、先輩とは、現地解散になった。先輩との電車は逆方向だけれど、せめてもと駅まででも一緒に帰ろうとすれば、先輩が哀しげに微笑むから、「一人で帰れます」と言って解散になった。
 胸が痛い。けれど、先輩のためにも、精一杯やることはやらなくては。そう思っても、もうできることなんてない。失恋なんてとうにしているし、あんなに生々しい場面も見てしまったのだから、実のところは諦めざるを得ないのだ。けれど、それでも諦めきれないのは、本当にしつこい女、だと思う。トラッポラの嫌いな、重くて面倒くさい女に分類されるのだと思う。

 カツカツ、ヒールを鳴らして、先輩を見送った数分後に駅に向かうと、丁度暗がりに入った頃、腕をぐい、と引っ張られた。なに、不審者? 痴漢? やばい、そう思って、羽織っていたジャケットの内ポケットに手を入れると、魔法石があることを確認した。二秒未満。たったその時間で、判断して、これからどういうアクションを起こすかなんてすぐに考えることができた。振り返ると共に、ユニーク魔法だ。
 引かれる腕に従って、そのままくるりと後ろを向くと、赤色が、あった。血ではなくて、果実のような赤色が。

「……ナマエちゃん」
「……トラッポラ、……なに?」

 どうして、トラッポラがここに? 以前までなら、恋心を自覚する前の、友達としてのトラッポラなら、私はその姿を捉えた途端に頬を緩めては、ちょっかいをかけただろうか。けれど、今はそんなことは無理だ。
 どうして? なんて愚問だ。ここは、トラッポラが住んでいる町だった。トラッポラがわざわざ私に声をかけてくるなんて、その理由は、一つしか思い当たらない。惜しげもなく私に易々と声をかけて、本当は不誠実なんじゃないの。

「は、また振られたの?」
「ああ、そう――」
「悪いけど私、もう慰めるとかできない」

 あれだけお熱かったのに、振られたの? この前まで、人目をはばからずあんなに熱っぽいキスシーンを見せつけていたくせに。喜びとか、悲しみとか、そんなものより、今は苛立ちだけが迫ってくる。嫌味な言い方をしてしまう自分が、嫌だった。
 どうせ、私は「都合のいい女」枠から脱することなんてできない。また飲んで、飲んで、楽しくなった頃にトラッポラは新しい彼女を作って、私はあなたを引きずって、私だけが進めなくて、このままなんだ。

「……なに、彼氏できたの?」
「……なんで?」

 トラッポラが、私を責めるような、初めて見る瞳を向けてくる。暗い、怖い。思わず返した声は震えてしまって、腕に力を込めても、掴まれたまま振りほどくことはできなかった。私もトラッポラと同じような、鋭い視線を向けた。
 こうして対立するのは、二度目だ。会って間もない頃、面と向かって話したときも、私たちはお互いを敵対し合っていた。けれど、こんなに鋭い視線を向けるのは、お互いに初めてだ。

「さっきの男、誰。彼氏?」
「なに、盗み見てたの? 趣味悪いね」
「別にどうでもいいじゃん。彼氏だったら趣味悪いっつってんの。ナマエちゃんにあんな顔させるやつ――」
「――うるさい!!」

 腕を思いきり振ると、存外簡単に解放された。振られたから、腹いせに上手くいってる様子を盗み見て、それで否定してくるわけ? は、なにそれ。自分は彼女ができたら私と連絡取ってくれないくせに、私にいい感じの相手がいたら駄目なんだ。
 胸が、苦しい。ぎゅうって締めつけられる。トラッポラが何かを発言して、私がそれに返して、それを続けるうちに、息が苦しくなってくる。トラッポラはいきなり大声を上げた私に驚いたのか、鋭かった目を丸くして、気まずそうに目を逸らした。やっぱり、トラッポラのことが好きなんて言わなければ良かった。あのまま、無理やりにでも付き合えば良かった。

「……先輩のこと、悪く言わないでよ」
「……それは、」
「私だって、前に進もうとしてるの。……もう、何も言わないでよ」

 大声を出してから、力尽きたように、声も小さくなっていく。トラッポラの手を振りほどいて、自分勝手なトラッポラが嫌になって、なのに、自然と私の手はトラッポラの腕にしがみついて、そのまま身体ごとずるずると地面に下りていった。
 まただ。一人で、エペルの前で、先輩の前で。ついには、本人の前で、涙が出そうになる。この短期間で、どれほどの涙を流してきたのか。あなたのせいで、どれだけ苦しめられてきたのか、知らないくせに。そう思えば思うほど、何かを考えれば考えるほど、涙は驚くくらい簡単に出た。トラッポラの服の袖をぎゅっと掴んだまま、皺になるくらい握りしめたその手はまた震えた。彼の表情なんて知らない。

 エース・トラッポラとの心地よかった関係は、今日限りですべて終わり。もう、きっと会うこともない。ここまで無様な姿を晒したのなら、最後だから、もう、全部言ってしまおうか。そう考えるより先に、私の唇がわなないて、嗚咽を漏らした。

「トラッポラのこと、今まで通り見れない」
「……は?」
「……もう、今まで通り話せない」

 新調したワンピースが汚れるとか、汗や風で綺麗にセットした髪がぐちゃぐちゃになるとか、涙で気合いの入れたメイクが崩れるとか、今日が最後なら、もうどうでも良かった。トラッポラが他の女の子に触れた手になんて、触りたくなかったけれど、そんな余裕すらなくて、少し骨ばった男らしい手に縋り付くみたいに、徐々にその場に崩れ落ちた。

「は、なに。どういうこ――」
「好き。好きになっちゃった。トラッポラのこと、好きになっちゃったの」

 涙が、ぼろぼろ零れて、視界なんてぼやけきって何も映していないけれど、きっと、暗がりの地面に染みを作っているに違いない。言い出せば言葉も涙も止まらなくて、手に加えた力だけが少し弱めることができた。

「……好き、好き。好きだった。好きだっ――好き、なの」

 好きだった、なんて、過去形にしたくない。しなくちゃ、苦しいのは私なのに、思い出にしたくない。本当は、まだ諦めたくない。でも、諦めたい。もう、言ってしまった以上は元に戻れないから。言わなければ良かった。言わなければ良かったけれど、言わなくちゃ進めない気がした。
 涙声に混ざって、好き、好き、と不規則に言って、気がつけばトラッポラの少し冷たい手から私の手が滑り落ちて、地面にぺたんと座り込んでしまっていた。早く、振ってよ。もうナマエちゃんのことは吹っ切れたんだって、言ってよ。でも、いつも通り飲みたいなんて言われても、そんなことできないから。

 好き、と最初に言ってから、何分経っただろう。けれど、きっと、まだ数十秒も経っていない。いつも体感は、長く感じる。トラッポラは、何をしているの? そう思って、早く私を突き放して、こんな面倒な女突き放して。そう考えて、顔を上げて、ぼやけた視界と乱れた髪の隙間から彼を覗き見ようとすれば、ふわっと風を感じた。

「なに、してんの。……早く、振ってよ」
「ナマエちゃん」

 他の子を触ったトラッポラ手に、腕に、抱きしめられている。それだけで吐きそうになるくらい嫌なはずなのに、今だけは心地いい感じがした。甘い香水の香りも、プチプラの香りも今日はなくて、いつも香水の香りの中からしたほのかな男の人の匂いと、シャンプーの香りに包まれた。突き飛ばしたくて仕方ないのに、肩口に顔を埋めてしまう。なんなの、トラッポラも、私も、なんなの。

「やめて、早く離れて」
「ナマエちゃん」

 行動とまったく矛盾した私の言葉を、無視して私の名前を呼ぶ。耳元で、低くて少し掠れた声が響いた。なんなの、もう。こんなことされたら、トラッポラのこと、諦められない。私はそのまま突き飛ばすことも、柔らかく添えられた手から逃れることもせずに、私を呼ぶ声につられるように顔を上げると、赤くて美味しそうな、どこか宝石みたいな瞳と視線がかち合った。まだぼやける視界の中でも、確かにそれを捉えた。吸い込まれそうになる瞳だ。

 トラッポラは、辛そうに、眉を八の字にしてはすっと目を細めて、どこか下手な笑顔を浮かべると、私の涙を親指で軽く拭ってから、今度はさらに強く私を抱きしめた。

「オレも、ナマエちゃんのことが好き。……大好き」

 三年前の告白より、熱っぽくて、甘くて、どこか悲しみを染み込ませたような声が、私の気持ちを綴って、それを聞いたら、わけもわからないまままた涙が頬を伝った。