たんとうのかれら








その後刀装なども作り終えた私たちは、鍛刀炉に来ていた。


まだ二振りでは心許ない為、何振りか鍛刀しようという事になったのだ。
前の本丸で池田屋を経験していたので、まずは短刀から、とやはりall50で二回回す。
札を使って顕現したのは、今剣と小夜左文字だった。

前の本丸にいた彼らがまた今の本丸に顕現すると、その度に泣きそうになってしまう。
彼らは彼らであってもそうではないのに、どうしても重ねてしまった。



それぞれの刀装を作って出陣に送り出すと、ボスまで辿り着いて無傷で帰って来た。
安心した私に差し出されたのは、一振りの短刀。
これは、とそれを手に取ると、鞘から抜く。


舞い散る桜とともに現れたのは、秋田藤四郎だった。ああ、私はこの瞳が好きだった。


審神者ですと挨拶をして、もう一振りくらい短刀が来ると良いかな、と炉を回す。
札を使って来たのは、乱藤四郎だった。前の本丸では、一番最近極になった子だった。

思わず、頼りにしてる、と言った。
しかし彼はそれを短刀の中では年長組だからだと受け取ったらしく、
それに少し安心した自分がいた。





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