2 ※お下品注意 「ねぇ、気になっていることがあるんだけど」 私がボソッと言うと皆は忙しいといった雰囲気でこちらを見もせずに生返事をした。全くなんだその態度は。私が頭の固い教師だったなら、君達全員廊下に立たされるところだぞ。 「…皆はオナニーしないの?」 「「「「「ぶっ」」」」」 あら、皆仲好しね。同時に噴き出すなんて。って、あーあ、ポルナレフったら紅茶を撒き散らすなんて汚いよ。 「急に何を言い出すんだよお?!」 「そ、そうだぞ名前!女の子がそんな言葉を口にするんじゃあない!」 顔を真っ赤に…真っ赤なのか?分からないけど、アヴドゥルは物凄い勢いでまくし立てた。ああ、唾飛んでるよアヴドゥル。 「そもそもそんなこと知ってどうすンだよ」 「別に、皆性欲溜まらないのかなって、興味本位よ」 「そんなもん、溜まるに決まってるだろ?みィ〜んな適度に抜いてんの!言わせんなよッたく!」 「ふぅん。じゃあ皆おなじなんだ…」 私と、と本当に小さく呟くと、アヴドゥルとジョセフさん以外の三人がガタッと勢いよく立ち上がった。まるでコントだ。 「な、なんじゃ、お前達。全員急に立ち上がって。敵襲かとヒヤヒヤしたわい」 「ほ、本当にどうしたんだ?何かあったのか」 「……いや、何でもないぜ」 「気にしないでくださいジョースターさん」 「…名前。ちょっと話があるんだが」 とポルナレフに手招きされ、別の部屋に移動した。あんまりバラバラになるなってジョセフさんに注意されたばかりなのに。一人じゃないからいいのかな。話があるって言ってきたのはポルナレフなのに、何故か示し会わせたかのように承太郎と典明くんもついてきた。 「お前なー、なに考えてんだよ」 「何って?」 「オナニーだとか私と一緒ー、だとか!性欲溜まってんのか?」 「ええ、そうよ、女だって性欲ぐらい溜まるわ。オナニーだってする。そんなことも知らないの?ポルナレフったら童貞?」 挑発するようにふ、と笑うとポルナレフは必死な形相で否定してきた。冗談だっていうのに、可愛い反応するなあ、と私は面白くなってしまった。ポルナレフを弄って遊んでいると、承太郎が口を開いた。 「おい、前から気になっていたんだが、お前、ツインの部屋で俺と一緒になった時、俺が風呂に入っている間に自慰してるだろう」 「あ、バレてた?」 「なんだよそれ!承太郎と一緒の時だけ?!」 「つ、つまり名前は、承太郎が好きということか…?」 「なんでそうなるの?」 典明くんの思考回路が謎だ。というかそもそも 「私、大抵の人と部屋一緒になってもオナニーするよ?」 「えっ、」 「はァ?!」 「だから、二人は気付いてないだけ。鈍そうだもんね、二人とも」 くすくすと笑うと二人は腕を組み、今まで私と一緒の部屋に泊まった時の事を思い出しているのか、目を瞑り無言になった。そして、少し経ってから顔を真っ赤にして少し困り顔になっていく。百面相みたいで面白い。私がその様子を楽しんでいると、承太郎が口を開いた。 「で、名前」 「ん?」 「俺達にそれを打ち明けたってことは何か企んでいるんだろう」 「え?」 特に何も考えずに打ち明けただけだったので、その言葉には少し驚いた。ははぁ、成る程。興味ない振りして、意外とムッツリなのね、承太郎ったら。 「そうよ、今度から私と同室になったら、私とセックスをしてもらうつもりなの」 そう言ってわざと舌舐めずりをすると、ポルナレフと典明くんはごくん、と唾を飲み下した。承太郎はというと、煙草に火を点け、ほぅっと煙を吐き出す。私はそのつれない態度と仕草に少しドキドキした。そんな態度をしてても、本当はセックスしたくて堪らないくせに。そう思い、意地悪をすることにした。 「今日同室なのは承太郎だけど…興味なさそうね?」 「名前がセックスしたいっていうなら付き合うぜ」 「別に無理にとは言ってないわ、毎日したいっていうわけじゃあないもの」 「…ッ」 承太郎は私の言葉を聞いて、一瞬苦虫を噛んだような顔をした。ああ、もう素直になればいいのに。私はポーカーフェイスのつもりだったのだけれど、楽しい気持ちが顔に出ていたのか、承太郎は悔しそうな顔をした。 「で、承太郎はしたいの?したくないの?言わないと分からないなあ」 「てめえ……覚悟しとけよ」 「へ?……ひゃあ!!」 私は承太郎に抱き上げられ、そのまま部屋に連れていかれた。典明くんとポルナレフが固まったまま呆然とこちらを見ている。本当、傍観してないで助けて欲しいんだけどー!と思ったものの、口には出せなかった。 「ううう…」 「…あれ、名前ちゃん」 「あ、典明くん」 次の日、支度を済ませてロビーのソファに座り、腰を擦っていると典明くんが現れた。おはよう、と挨拶を交わし、典明くんの顔を見ると、視線を反らされた。まだ、昨日のことで意識してるのかな。本当に可愛いなぁ。 「…昨日は、大丈夫だったかい?」 「ああ…うん……承太郎をからかうのは金輪際やめるわ…」 「ああ…大変だったんだね…」 ああ、労ってくれるのね優しさが身に染みる…。今日は典明くんと一緒の部屋で寝よう。セックスは厳しいけど、代わりに抜いてあげよう。 「ねえ典明くん、今日の夜は一緒に…」 「今日の夜も俺と一緒の部屋だぜ、名前」 「う、承太郎…」 「まだ俺の気は収まってねえからな」 「そんなあ…」 この後ジョセフさんに助けを求め、さらに大変な事になるとは、この時は知る由もなかった。 [ <<Jogio top ] |