桃色に包まれて
「何だァこりゃァ??」
そろそろ替え時かと思って注文しといたコートが届いた。
触感を保つために十分すぎるほど丈夫な木箱入りの桃色のそれの中に、あり得ないものが入っていたのだ。
「あの洋服屋、女まで寄越してきたのか?」
ピンク色の羽毛の中に白い肌の女が埋もれ、寝ていた。
薄い唇と少し悩ましげな表情に流れるように艶やかな髪。
「悪くはねェな。」
新品のコートを放り投げ、すっかり眠りこけている女の頬に触れると、ぴくりと肩を揺らした。
一般的なプレゼントと比べたら非人道的な上に悪趣味極まりないが、ドフラミンゴに とっては別段あり得なくはない。
電伝虫が鳴る。
面倒だなと思いつつ受話器を取ると、洋服屋からだった。
『コートの出来はお気に召して頂けたでしょうか?』
「ああ、十分だ。それより、、女の贈り物お前の趣味か?」
『女……?』
惚けているわけでもなく、本当に知らない口ぶりである。
乱雑に受話器を置き、女をベッドに寝かす。
洋服屋の贈り物でないのなら、いよいよ正体が掴めない。
「……ん。」
寝返りをうとうとする女の額にキスを落とす。
そこで、女の目がうっすらと開き、微睡みの中でぼんやりと宙を見つめた。
「お嬢ちゃん、お目覚めか?」
大きな目だ。まつ毛も長く、くるんとカールしている。
女と目が合った。
その瞬間。
「っ…触んな!」
次の瞬間、ドフラミンゴは宙に舞っていた。
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