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「降谷さん、前方に運良くも積載車が無いトラックが居ますよ」

《勿論、行くよ》


その瞬間白いスポーツカーがスピードを上げ上って行く。掛けていくその様子をモニター越しに見ながら草壁が煎れたお茶を啜っていた。隣では恭弥がくああ、と声を出して欠伸をしながら私と同様にモニターを見ている。昨日お互いにイタリアから帰国したばかりだから、時差がある為に眠気がゆっくりと脳を侵食していく。
眠たい───
そう思いながらも私の口は次の行動へのアドバイスを繰り返していき、ようやく目的地であるカジノタワーが見えてきた。車を捨てることなぞこの人にとってなんのへでもないだろう。


「降谷さん飛ぶしかないです」

《ああ!分かってる!》

「ご命運を願っていますよ」

《君に願って貰えるとは幸せ者だな》

「では次お会いした時にキスくらいしてあげますので」

《必ず戻るよ》


現金なやつめ。キスのひとつくらいやるから、元気に帰ってきてくれればいい。