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ザワ…ザワ…    ザワ…ザワ…

学校のざわめきが一層大きく聞こえる今日。
この話の主人公である市川(いちかわ)夢花(ゆめか)はいつものようにウトウトしながら周りの人の様子を見ていた。
夢花は家でも寝ているはずなのに学校でよく寝ている。
そして、基本的にサバサバしているため、よく一人でいることが多い。
しかし、一つ大きな秘密がある。
みんな誰もが秘密は持っているものだろう。
しかし彼女のは言ったところで信じる人が少ないだろう。
…なぜかって?それは彼女の抱える秘密は、“異世界を旅することができる”という能力と、“特殊な紙とペンを使う魔法”が使えるという能力を持っていることだ。
そのことはもちろん彼女も勿論、人に言ったことは無いし、他の人に言ったところでこれは信じることができないだろう。
理解してくれる人もいるだろう。しかし、いいことばかりではない。
副作用と呼ばれるものもある。それは、軽いこともあれば重いこともある。
使っている能力に応じて副作用が変わるからだ。
主な症状は頭痛や吐き気。
よくその症状が出てしまうため、いつもそんな症状と戦っているのだ。
彼女“達”は平日、休日関係なく“カミサマ”と呼ばれる存在から色々な世界に呼び出されている。
そのカミサマとはいったいどんな人なのかは誰も知らない。
これはそんな彼女達の日々をつづった話である。