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実花が予知で驚いたころとほぼ同時刻。薄暗い廃墟の中、二人は話していた。
「ボス。お耳に入れたいことが。」
「なにー?」
「彼女たち三人に送っていたやつらなんですが…。」
「えっと…アリーとベータだっけ?」
「アジーとベーノです。そいつらは一応ボス以外の奴らの中で四本の指にはいる奴らだったのですが、彼女たちに敗れまして…。」
「そうなんだ。そしたらそろそろ僕が出ないとね。あんたともう一人いたよね?そいつと一緒に行ってこい。そうして、お前らの作戦決行時刻より三時間後に、この世界の中心地を攻撃することにする。全戦力投入してだ。」
「わかりました。あと、アジーとベーノについてですが、彼ら負けた後こちらの情報を流そうとしていたので、こちらで勝手に始末させていただきました。」
「そう。情報が洩れていないならいいよ。そしたら、三日後、正午に作戦決行だ。しっかり内容は詰めておいてくれ。」
「はっ。かしこまりました。」
こうして最終決戦へのスタートは切られたのである。