21話


正直の頭にデブ宿る

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ガリ子が早速ヤベーのを引っ掛けましたね

A
ガリ子は狂信者バキュームなのですが信者らしきものが居ることは三話の時点で何となく触れていました。道中頭を下げてきた不良たちです。その時点で夜ノ塵のメンバーは幹部もヒラもガリ子を可愛がりこそすれど頭を下げるレベルの忠誠を誓ってはいないので、あれは野良の不良で狂信者です

夜ノ塵はアットホームなチームですし外でそういうことをされるのをガリ子が嫌がっているとみんな知っているので、軽く挨拶をして頭を下げることはあれど道端で立ち止まって頭を下げるようなことはしません。しかしチーム内にも過激派とはまた別の狂信者はいるのも事実です

B
そういった意味では竜胆くんはリコをただの人でしか居られなくする人なので、彼と本人たちが一蓮托生を自称する兄の存在はかなり重要です。きょうだいたちの前でも「姉・妹」として過ごすことが出来ているので、彼らの存在にも救われています

マンジローとは何度も言っている通り似過ぎていてお互いの好調不調の影響をかなり受けますし、生物的に近すぎるせいで周囲の存在によって「姉」「弟」としてお互いがお互いを認識していないと存在の境界線が曖昧になって共倒れします。両親や生まれた年が違っても二人は魂の双子のようなものです

蘭ちゃんはリコを妹として大切にすることは出来ますが、お互い既に「弟の大切な人」「大切な人の兄」と認識してしまっているため、きょうだいたちの変わりは務められません。それでもお互い他を失ってしまった以上はそばに居ることもやめられないので、支えることは出来ても手を引くことは出来ません

C
リコもマンジローも手を引いてくれる人、引き上げてくれる人、押し付けられた虚像を引き剥がして高賀リコ、佐野万次郎として自分を抱き締めてそばで生きていってくれる人を必要としています。リコは既に竜胆くんという人を見つけているので、竜胆くんさえそばに居てくれればマンジローのそれになれます

そういった意味では、マンジローがタケミっちに救われて引き上げられるように、リコもタケミっちに救われて引き上げられる可能性は十分あります