スモーカー

 お父さんと一緒に来た街への買い出しで、あっという間にはぐれてしまった。
 寂しさからどうにも出来ずに道端で立ちすくでいると、ふと私に差し掛かる高い影。見上げた先にはうんと背の高い、葉巻をくわえた海兵さんがいた。驚いて声も出せずに立ち続ける私を見つめて、彼はそっとしゃがんでくれる。
「迷子か」
 凪いだ海のように静かな瞳がジッとわたしを見つめて、頷いたら頭を撫でられる。流れるように抱き上げられて、道の向こうでわたしを探すお父さんを見つけることができた。
 だからね、お父さん。海兵さんはちっとも怖くなんてなくて、とても優しかったの。だから私、寂しさなんて吹き飛んでしまったのよ。
 お礼の手紙を書きたいから、雑貨屋さんに行きたいな。そうしたら私、可愛い便箋と封筒にありったけの感謝をつめて送るんだわ。



2022/10/31 ONE PIECE 
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