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「あン・あン・あン・あン……」
自分のものとは思えない甘ったるい声が、天井の高い室内に響く。
高級そうなオーダーカーテンの向こうから漏れる光がないところを見ると、時刻はもう午後6時を回ってるんだと思う…けど…
「んああ…あ…あン…!もっ…と…!もっと…キてっ…!!」
ふかふかの、お父さんとお母さんの部屋のダブルベッドよりも更に広いベッドに突っ伏してバックからズンズンされると、普通のこと・何も考えられなくなって……
「ふ…修平…そんなに締めたら、おじさんすぐイッちゃうよ…」
「だめ…まだイッちゃダメぇ…もっと…」
一生懸命息を吸って、締め付けたがるアソコの力を抜こうとする…ン…だけど…あ…
キュン・キュンって……なる…
「締めちゃダメって言ってるのに……修平はホントにスキモノだなぁ」
『スキモノ』『淫乱』『エロガキ』…この半月で何度も言われたこの言葉の意味を、俺はもうよく解ってる。
そして、それが事実だっていうことも……その言葉に感じてしまうこの躯が、証明しているんだ。
だけど…
「ああ…私の修平は本当に…淫乱で素晴らしい…。かわいいよ、修平…」
おじさんが…野瀬さんが喜んでくれるんなら、ヘーキ。
「の…せ・さぁ…ン!はやく…はや・く、修平の奥をいじめて……」
「ふっ…ふ…いじめてあげるよ…修平の躯…いっぱいいじめてあげる…」
胸に回された野瀬さんの手が、キュゥって両方の乳首を引っ張る。
その動きにあわせてエラの張った野瀬さんの大人チンコが、前立腺を擦りながら奥をズンズン突き上げられると……ん…イイ……
「はぁ・はぁ・はぁ…イイ…ぉ……あ―――もっと…壊れるくらい……んはぁっ!!」
突き上げが…ゆっくり…
でも、何度も奥で、ぐりん…って…なって、ゴリッ…て……
あ…コレ…好き…ぃ……
「修平…!修平…!私のものだよ…修平は全部、私の…」
「んっ…んっ…!!」
囁かれる言葉の意味なんてわかんない。
それでもコクコクと頷けば、野瀬さんはいっぱい気持ちよく動いてくれ…て…
「あ…あ…」
からだの、おくから…あたまに…しろくなる……あふれる…これ…どらい…だ……
ドライオーガズムの絶頂をじっくり味わうために、自分のチンコをキツく握り締めた瞬間…
頭の中が真っ白に弾けた……
「は―――――…」
長く続いたドライの絶頂が少しずつ落ち着いて来た頃、暖かい蒸しタオルで野瀬さんが俺の躯を拭いてくれる。
野瀬さんと初めて会って、セックスしたあの日からもう一月近く。
あの日は結局、玄関で一回・リビングのソファで二回シテ…翔ちゃんの帰ってくるぎりぎりの時間まで躯中弄られて、いっぱいいっぱい気持ちのいいことを教えられた。
だから、その翌日から学校帰りに野瀬さんのマンションに寄るよう言われても、逆らうなんて考えられなかったんだ。
それからは友達や家族に不審に思われないように気をつけながら、でもヤれるときはヤりまくり。
平日は翔ちゃんと同じ水曜日に、学校が終わってから夜の時間ギリギリまでセックス。週末は普通に友達と遊んでるふりして土曜日の昼から夕方までたっぷり…って感じ。
俺の生活に合わせてくれる野瀬さんの仕事は、一応『会社役員』で一ヶ月に何回か会社に顔を出すだけでいいらしい。
だからこそ、このマンション(一棟全部野瀬さんので、家賃収入だけで生活は超ヨユーってすごくない!?)のペントハウスから俺のことをずっと観察できたんだって。
「ん、終わりかな。修平立てる?家まで帰れる?」
蒸しタオル2枚がすっかりぬるくなるまで丁寧に拭かれた躯はさらりとして、セックスの気配はすっかり消えた。
「ん、ヘーキ」
服を着るのもちょっとだるい。けど、家までは歩いて3分くらいだから多分大丈夫カナ。
最初のころは何も考えず、立てなくなるまでヤリまくっちゃったけど、加減を覚える前に躯がアナルセックスに慣れちゃった感じだ。
「じゃ、帰るね。来れない間も俺のこと、見ててね?」
「もちろんだよ。だからご褒美にときどき、窓に向かっておチンチン見せてね?オナニーも、窓の側でするんだよ?」
「ん……」
玄関先で抱きしめられてムチュウ…ってディープキス。
野瀬さんの唾液をチュウチュウ吸って飲み込むと、また躯がじわじわしてきちゃうけど我慢。
玄関ポーチを出るとひんやりした風がふいていて、熱くなった頬っぺたを冷やして気持ちいい…。
エレベーターに乗り込んで振り返ると、野瀬さんがまだ玄関から俺を見てた。
ちょびっとだけ手を振って1階のボタンを押すと、その姿はすぐに見えなくなってしまった。
愛とか恋とか、俺にはわかんないけど…多分、野瀬さんへの気持ちはそういうんじゃないと思うけど。
俺たちの関係は『恋人』っていうのが一番近い…気がする。
だって俺、もう女の子とは付き合えないと思うんだよね。
射精するよりお尻でイクほうが断然気持ちいい俺は、きっと女の子じゃ満足できないと思うんだ。
それに世の中の夫婦や恋人同士って、全員間違いなく愛し合ってるかって言われたら絶対そんなことないと思う。
それでも一緒にいて上手くいってるんなら、そういうのも有りってことでしょ?
俺たちはつまり、そういうの。
エレベーターを降りてマンションのエントランスを抜けて、街灯の近くまで歩いてからマンションを振り返ると、最上階のテラスの柵にもたれ掛かって俺を見下ろすシルエット。
野瀬さんはストーカーで変質者。
俺は淫乱でエロガキ。
だから俺たち、すごくいいカップルになれるんじゃないかなって思うんだ。
終