いつの間にか日向は泣いていた。ぽろぽろ透明な滴が頬を滑り落ちていく。声はあげてなくても、これだけ体が震えていたらわかるだろうに。気がつかなかった自分も自分だ。慌てて動きを止めて、日向、と名前を呼ぶ。静かに目が開いて、恐々といった様子でこっちを見た。ああ、やらかしたなと思う。感情がぶっ壊れた日向の、それでも俺を頼って縋ってくるその弱さに付け込んだ報いか。こうして悲しみの感情を表出させた日向は、相変わらず無表情だけどそれでもどこか怯えた様子だった。
途端、日向が絶叫して激しく暴れた。シーツを蹴り、体を反らし、頭を左右に振る。必死に刺激から逃れようとするが、ここでやすやすと逃すつもりなど微塵もない。
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