「ヤツらを見つけたぞ」
フックが船長室の扉を開くなり来てみろと誘うので甲板へ出た。渡された望遠鏡で指す方向を見れば、確かにおもちゃのようなフォルムの船が、冗談のようにこの星の大海でハートレスの船を撃ち落としながら進んでいる。
「偶然とはいえ、見逃す手はないだろう?」
「決まってる。捕らえろ」
全く生意気なガキだと愚痴りながら、フックは船員から舵を奪って自ら操縦しはじめた。すると船のスピードが早まり、ぐんぐんグミシップとやらに近づいていく。
船はグミシップのすぐ側を通り抜けた。大きい船が掠めた余波でグミシップはぐらぐら揺れる。
「おい」
「そう慌てるな」
フックが舵をめいっぱい切ると、船はくるっと器用にまわり、次こそグミシップへまっすぐに突っ込んでゆく。グミシップ側は慌てているのだろう、無様にモタモタと上下左右へ動いていたが、緊急脱出のワープ等の切り札は使えないらしい。派手な衝突音と共にグミシップがくるくる舞った。
待ち構えていたフックの手下たちがいっせいに網を投げる。グミシップは小魚のように網にくるまれ、引っ張られると、あっけなく海賊船の甲板へ墜落した。