ぬいぐるみ / 🐆
〔鏡の間〕
「わ、わわっわわわわっっ、どーーーーーーいう事ですかコレ!!!!」
「アズールが作っていた魔法薬を誤って飲んでしまった後にこうなってしまったらしい、いくら喉が渇いていたからといってあのアズールの物に手を出すとは…呆れたものだよ」
リドルはそっと持っていた物を監督生に渡す。
渡されるがまま受け取り色んな角度から見たり色んな所をつついてみる。
「え、でも、あの、コレを自分にどうしろと…?」
「元に戻るまで預かっていてもらいたい、と言いたいところなんだけど実はすぐに元に戻す方法があるらしい。このメモにアズールから聞いた戻す方法が書いてあるから後で確認してほしい」
「えっと、その元に戻す方法は自分にじゃないとできない事なんでしょうか…?自分以外の人でも大丈夫なら他の方にお願いしたいのですが、なぜ自分に…?」
「まぁ理由は一つ、君がラギーと仲がいいからさ。…この僕のお願いが聞けないのかい?」
リドルの背後に黒いオーラを感じ監督生はプルプルと身体を震わす。
そのままリドルの返答に慌てて首を横に振り渡された物に頬擦りをする。
「そっそんなことないですよ〜!むしろリドル寮長には大変お世話になっているので断る事なんてできないですあはは」
「それじゃあ後は頼んだよ」
そう言ってリドルは寮へ行ってしまった。
「………と、面倒事を押し付けられたけど一体わたしにどうしろと…」
監督生がリドルに渡された物、それはぬいぐるみ化してしまったラギー先輩だった。
動くことも喋ることもできない、ただのふわふわのぬいぐるみ。
ため息をつきながら監督生は渡されたメモを開く。
「元に戻す方法は〜、えっと、…いやいやいやいくら何でもこれをしろと!?」
そこに書いてあったのは"ぬいぐるみに熱い接吻をする"だった。
いや、これだけ!?他に方法ないの!?むしろこれで戻るのはちょっと簡単すぎない!?
とりあえずこんなところで悩んでいてもあれなので寮へ帰ることにした。
グリムはエースたちと先に帰ってったから呑気にハーツラビュル寮でお菓子食べてるんだろうな〜。
と羨ましい反面巻き込んでやりたいという気持ちが芽生える。
〔オンボロ寮 自室〕
「とりあえず部屋に帰ってきたけど…一体どうしたら…キスするの?まじで?わたしからかわれてる?」
渡されたメモを見ては百面相。
とりあえずゆっくり考えることにしてベッドに横になる。
自分の腕の中にはラギー先輩(ぬいぐるみ)。
ふわふわでほんのりラギー先輩の香りがするそのぬいぐるみを監督生は無意識に抱き締めていた。
「はぁぁ〜…ふわふわ…。それに、ラギー先輩の匂いがする。なんだろうすごく落ち着くなぁ、ずっとこうしていたい…」
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