年下

「ねぇゆう、そういえばあんたって男いたっけ?」
「ははっなにそれ新手の煽り??わたしが彼氏いないのずっと前から見てきてるじゃん」
「いや彼氏じゃなくて…って、あ、え、じゃああんたの周りにいる男の子たちって…。あ、ごめん勘違い。最近あんたあたしとの付き合い悪いからてっきり男遊びでも始めたのかと思った」
「ぶふぉおっ!!」
ちょうど喉に流していたアイスティーを口から吹いてしまう。
「わっ!ちょっと何してんのよもう!ってあたしが悪いのかごめんごめん」
そう言ってハンカチを取り出してゆうの首元に垂れた水滴を取ってくれる友人。

「けほっ、いきなりなに!?男遊び!?」
「付き合い悪いなーって思い始めてからふと本部で見かけるあんた、いつも違う男の子といるからさ〜」
「それは後輩たちがわたしみたいなおばさんを構ってくれてるってだけ!向こうはどうとも思ってないよ」
「ふーん、そうかなー」

と不意に目線を斜め横のテーブルへと移し何かを考える友人。
それに釣られて目線を友人と同じ方を見るとそこには出水、米屋がおりもう少し離れたテーブルには迅と太刀川と風間を確認した。

「なんか今日珍しい顔ぶれがいるね。みんな非番なんだ」
「え、非番だとしてもA級たちがラウンジに集まってんの見たことないけど…」

ゆうは席を立ちカウンターの店員さんに新しいアイスティーを注文し受け取ったら友人の元へと戻る。
ちらっと出水と米屋がいるテーブルに視線を送ると逸された。
いや今のは逸らされたというより隠れたに近い。

声かけてこないことが珍しいなと思いながらもなぜ隠れるのか疑問に思うゆう。

「なんか今出水たちに目逸らされた。わたし2人に何かしちゃったかな〜」
「いやたぶんそういうんじゃない。まっほっとけばいいんだって。…で、ほんとのところどうなの?気になってる子いるの?」
「うわっなんか急に話戻すじゃん。みんな優しくていい子たちだけど恋愛対象としては見てないから。かなり年下だし。わたしは年上の人にリードされたいタイプなの〜〜」

ガタッ

他のテーブルから椅子を勢いよく引いた音がして自然と目でそれを追うと太刀川が席を立っておりこちらに向かってきているのが見えた。

と思ったらすぐゆうの横に立ちゆうの腕を掴んだ。

「おう偶然じゃんこんなところで会うなんて。ちょっと付き合ってほしいとこあるんだけど今いいか?」
「いやいや待って太刀川さん、ゆうさんに用があんの俺の方だから。とりあえずその手離そう?」

太刀川の後を追ってきたであろう迅が太刀川をゆうから離そうとする。

「全くお前ら、瀬川が困っているだろう。こんな他の隊員がいるところで騒ぎを起こすな」

呆れたようにため息をした風間が太刀川と迅の後ろからひょこっと顔を出す。

「なになに急にどうしたの3人して〜、もしかしてゆうのタイプが気になって聞き耳立ててた、とか?」

友人のその言葉にぎくっとする太刀川と迅。風間は何も動揺はしていないが内心はどうかはわからない。