chapter:甘い吐息 涼が動くたび、グチュグチュと鳴る淫猥な水音。 それはシャワーから弾き出された水なのか、それとも涼が、僕の襞に締め付けられ、中で先走りを流しているからなのか、わからない。 だけど淫猥な水音は、僕が濡らしているように聞こえるのは気のせいじゃない。 涼とぶつかる肌の音でも興奮してしまう。 僕の襞をかき分け、奥へと侵入してくる涼が愛おしい。 やがて僕の腰に両腕が添えられて、深い抽挿がはじまった。 僕の内壁が、涼の雄と同じ形になる。 「涼、好き、好き!!」 好きすぎて、たまりにたまった恋心と一緒に、僕はとうとう昇りつめた。 涼も唇を噛みしめ、声を漏らすと、僕の最奥へ向かって白濁を流す。 注がれる涼の白濁が嬉しい。 愛されているとわかるから……。 「涼、涼……好き……」 乱れる息が整えきれない。 早くこの恋を言葉にしたくて言ってしまえば、身体がガクンと崩れ落ちた。 僕が床に倒れる直前、たくましい腕に支えられ、汗で冷えてしまった身体をあたためるため、一緒に浴槽へと入る。 そうして、とろけるような熱い口づけを何度も繰り返し、僕は涼との恋を続けていくんだ。 この先も……ずっとふたりで……。 僕はそのままたくましい身体にもたれて、何も考えられないまま、意識を手放した――……。 「心桜、好きです」 最愛の人の心音を子守唄にして……。 *END* |