アラビアン・ナイト
番外編 第三話





chapter:ヘサームとワーリー王





「誰が待つかよ、ぶぁあかっ!!」



 ふっくらとした唇から赤い舌を突き出し、追っ手から華麗に逃げる少年は、いつの日だったか、王が言ったとおりの美少女とも見まごうほどの可愛らしい少年だった。


 まるで、天女が舞うごとく、軽やかな身のこなし。



「……可愛らしい」



 愛くるしい彼を見た瞬間、ヘサームの胸は、初めて恋を知った少年のように高鳴ったのであった。



*えんど*



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