アラビアン・ナイト
第六話





chapter:Meet Again~同衾





「っあっ……」



体が熱い。


痺れるような感覚が、足のつま先から頭のてっぺんまで行き渡っている。
 


「そこの人、どうだい? この召使い、欲しくないかい?」


一味の連中が、『お頭』と呼ぶ頭領は、行き交う鼻持ちならない金持ちを呼び止める。


おかげで、オレの周りには人だかりができていた。



「胸は小せぇが、なかなかのものだろう?」



人買いのひとりがそう言うと、むき出しになっている乳首を突き出すようにねじり、集まった観衆に見せつけた。


「こうやって摘んでやると……」


「あああああっ!!」



媚薬の効果が上乗せして、どうしようもない快楽が両乳首に集まる。


ただ淫らに喘ぐばかりの口からは、飲み込めなくなった唾液が流れる。


「な? なかなかいい声で鳴いてくれるだろう?」




「金貨50枚だ」



「俺は100枚出す!」


「だったら俺は200枚だ!!」


頭上からは、男たちが競り合い、オレを手に入れようと躍起になっている。

それでも、人買いは満足しない。

もっと、もっとと、金をつり上げるため、オレの体を集まった金持ちたちに見せびらかす。



人を人と思わず、奴隷として見る卑しい目をした奴ら。



そんな奴らが、オレの感情を気にも留めず、珍しい物を手に入れるため、数字を言い続ける。





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