始まりはいつも突然


春、雄英高校ヒーロー科
プロヒーローを目指す者であれば避けては通れない最高峰高校であり
ここに通う生徒たちは皆、超難問の入試を突破してきた猛者である
そんな最も難関な高校に通う生徒の一人となった気弱な少年、緑谷出久もヒーローに憧れ
ヒーローになる為に大きな一歩を踏み出していた
「全員プリントまわったか?はよしろ持ってない奴は隣にでも見せてもらえ」
気だるそうに話す無精髭を生やした地味な容姿の男は緑谷のクラスヒーロー科1年A組担任、
相澤消太 彼もまたイレイザーヘッドという名のヒーローである
プリントが配られるやいなやクラス全体がざわつきはじめる
「え、雄英高校ヒーロー科一年A組、校外合宿・・・・明後日から!?急すぎじゃない!?」
紙に書かれた内容にはそう簡単に書いてあった
雄英は"早速"なことが多いが合宿なら事前に早く言ってほしいものだ、と一部の生徒が思う
「で、この内容だが」
「ちょ、ちょっといいですか相澤先生!」
「説明するとこだろうが・・・・質問は手ェあげてからにしろ なんだ」
説明をしようとした所、遮られる
遮った相手を睨む相澤のオーラは機嫌の悪さが出ていた
その相手、上鳴電気はおずおずと質問をする
「ウェ、はい あの・・・・泊まるってことですよね?」
「合宿って書いてんだろうが」
「ですよね・・・」
「お泊り・・・これは・・・嬉しいハプニングが・・・」
担任の冷たい一言にびびる上鳴をよそに峰田実が良からぬ意味で胸を躍らせていた
「A組は文字通り校外で強化合宿に行ってもらう勿論ヒーローとして必要な身体力、精神力、仲間との連携を強める為だ 以上 他、質問」
教科書を読むような淡々とした口調で説明される 生徒たちの中には納得していない者や泊まることにわくわくしている者で沸く
「質問よろしいでしょうか!」
「なんだ学級委員長」
ビシッと手を上げる学級委員長と呼ばれた彼の名は飯田天哉一言で言ってしまえば真面目すぎるほどに真面目な生徒だ
「我々は以前ヴィラン連合に奇襲をかけられていますもしまた学校が危険な目に合ったりは・・・」
「雄英にはお前らの先輩や現役ヒーローがいるんだぞ?敵連合に簡単にやられるようなメンバーだと思うなよ」
「・・・!! 確かにそうでした失礼な質問すみませんでした!!」
しっかりとした眼差しで強く言った担任の言葉に強く胸を打たれ納得した飯田は熱く謝罪する
一方「強化・・・合宿!」その響きにより強く心燃え滾る生徒がいた
ヒーローを目指すものとしては似つかわしくない言動の少年、爆豪勝己である
緑谷出久の幼馴染の彼は、無個性の緑谷を見下しており幼い頃から彼を執拗にいじめていた。
しかし、ある事件に巻き込まれた際緑谷に助けられたことを機に認めるようになる。
今は元無個性だったはずの彼に闘争心を燃やしているようである。
クラス内で合宿についての質問や期待や気だるい感情が飛び交う中
緑谷は己の能力発動後の度々起こる活動不能状態を補う為の身体の修行ができるとやる気を出していた
一通り騒ぎきった生徒を嫌々宥めるように担任は話す
「まぁ色々不満もあるだろうがそんなことより班組んでくれ、合わない奴とか苦手な奴とか適当に四人ずつな」
「そ、それ傷つくメンバー選びなんすけど・・・・」
と切島鋭児郎がひきつった笑顔で言うのだった

- 2 -

*前次#


ページ:



re.