小説に夢中の君は
僕が来た事にも気付かない
本の展開に合わせて
くるくると表情を変える
そんな君を眺めながら
僕も思わず笑顔になる
どんな話なのかって
いつも気になるよ
好きなものを好きだと言う
君が羨ましいんだ
自分を隠す事だけ
慣れたひねくれ者だから
頬杖ついて覗いた
表紙は推理物
半分進んだページ
これから面白くなるなら
まだ僕には気付かない
温かな紅茶が冷めてく
好きなケーキを買ったんだけど
君は楽しく読書中
本の中に入り込んでる
犯人は誰なのかとか
どんなトリックを使ったか
今の君は探偵で
事件だけ見てる
好きなものに夢中になる
君だから惹かれるんだ
素直な気持ちを隠す
僕はひねくれ者だから
退屈だって言ったら
君は本を置いて
瞳を向けてくれるの
試す勇気すら出ないまま
君は僕に気付かない
不意に顔を上げた君
本の中を抜け出して
照れた笑顔で
僕の名前を呼ぶんだ
栞を挟むページは
まだ途中なのに
このままでいいからって
冷めた紅茶を飲んで笑う
君はきっと気付かない
僕の本音 気付かない
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Reservoir Amulet