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それでも何とか笑顔を作って、飛龍の部屋の前で声を掛ける。

「飛龍、おはよう。……あら?」

覗き込んだ部屋の中に飛龍の姿は無く、代わりに怒りを含んだ微笑を浮かべた角鹿と目が合った。

「ああ輝夜、おはようございます。毎朝早いですね」

「飛龍なら今はいないぜ」

「出掛けたの?何処へ?」

尋ねると、赤羽は困ったように頭をかいた。

「さあな。夜が明ける前に抜け出したみたいだから、あいつ」

「全く、この頃は珍しく大人しくしていると思って油断していたのが間違いでした。輝夜、あんな男、さっさと殺して下さって結構ですよ。その方が余程、豊葦原の為になります」

「お前、笑顔が怖いぞ」

そう言って、赤羽が輝夜の方を向く。

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Reservoir Amulet