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街の宿屋に預けていた馬に二人で乗り、宮へと駆ける。

自分の前にある温もりも、流れて来る甘い香りも、時折肌をくすぐる髪も。

何もかもが以前と同じで。

初めて輝夜と共にまほろばに来た時は、気にも止めなかったのに。

今それに気付いたのはきっと、自分の心が変わったからだ。

(……変われるものなのだな)

失われていたもの、積み重ねた時間、愛しい記憶。

時が経つと共に変わって行くものがあっても。

変わってほしくないものもある。

「飛龍?どうしたの、黙り込んで」

「ああ、いや……。何でもない」

声を掛けられて我に返ると、輝夜は訝しげに続ける。

「本当?飛龍がぼんやりするなんて珍しいわね。抜け出した言い訳でも考えていたの?」

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