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何を思い、まほろばの宮にいるのだろう。
彼はもう眠ってしまっただろうか。
それとも宴の最中に、この夜空を見上げたりしているだろうか。
一人、水の流れに心を任せて。
どうしようも無くて、他に縋る人もいないから。
ひたすらに、貴方を想う。
この地を、世界を変える事が出来るのは彼だけだから。
希望と絶望を、終わりと始まりを担う人。
(貴方に会いたい)
誰かを求めるなら、貴方しかいない。
(お願い、助けて。捕まった人達を……苦しむ人達を。貴方しか、いないの)
だから、どうかどうか……光と闇に生きる帝。
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Reservoir Amulet