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深夜に、唐突に電話が鳴った。

宴は溜息をついて腰を上げ、テーブルの上に置きっ放しになっていた携帯電話を手にした。

画面に出ているのは知らない番号だが、取り敢えず通話ボタンを押す。

耳に当てると、思い掛けない声が聞こえて来た。

「あ、こんばんは。黒矢さん、夜遅くにごめんなさい」

「……まさか、ひかりさんですか?どうして私の電話番号をご存知なんです」

「まあまあ。細かい事は気にしないで」

それは細かい事だろうか。

宴の抱いた疑問は余所に、電話の向こうのひかりは続ける。

「貴方に、相談したい事があるの」

その声の調子から、とても大切な話だという事が分かった。

宴は無意識の内に背筋を伸ばして応じた。

「どういった事でしょうか」

電話越しのひかりの声に耳を傾けながら、緊張が体を走るのを感じる。

そうだったのか。

やはり、彼女は。





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