03


電話を置き、一つ頷く。

協力者は得られた。

これで、これからの仕事が少し容易になる。

「何だって?」

側にいた勇が、気遣わしげに訊いて来た。

「黒矢さん、すぐに来てくれるって」

「そうか。あの人も、どうして協力してくれるんだろうな。最初は俺を殺そうとしたってのに」

「会った時とは、変わったからだよ」

ひかりは体の向きを変え、正面から勇を見た。

「今では、勇の力になりたいって思ってるんだよ。つまり」

陰りの無い瞳で、微笑みと共に告げる。

「みんな、勇が大切だって事」

「……お前もか?」

「え?うん。勿論」

当然のように頷くひかりを見て、勇はふっと笑った。

「そうか」

気付いているのだろうか。

こういう何気無い言葉の一つ一つに。

投げられる暖かな言葉の一つ一つに。

どれだけ救われているか。

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