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例えそれで何か失う事があっても。

得られるものだって、きっと少なからずある筈だから。

そう信じているから。

「あの向こうに、今度はどんな時が繋がるのかな」

「さあな。それはまだ分からない。けど、俺達が出会えたみたいに……幸せに通じていれば良いよな」

「うん」

時を通して、想いを繋ぐ。

あの時空間移動制御装置が、その為に役立てれば良い。

どんな技術も、優れた研究も、人の想いに勝るものは無いのだから。

それは、寄り添い装置を見詰める二人が誰より分かっている。

想いは時さえ越えられる。

いとも容易く、力をくれる。

果てしない力になる。

今度は、どんな時が繋がるのだろう。

それはまだ分からないけれど。

美しい想いの満ちる世界の為に在れたらいい。

そしてこれからは、二人寄り添う未来へ。

共に時を重ね、新しい未来へ。

進んで行こう、愛を抱いて。





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