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明るい笑顔は、眩しい程に。

「どんな事があっても、それなら大丈夫!」

見とれる程に、眩しい。

「……そりゃ、頼もしいな」

「うん、任せて」

それでも勇は、しっかりと釘を刺す事も忘れなかった。

「言っとくが、程々にしておけよ。俺は取り敢えず平凡に生きれりゃそれで良いんだ」

「命を狙われてる時点で、もう充分平凡じゃないと思うけど。やっぱり結婚式の会場で、花嫁さんを攫ったりしたんじゃない?」

「もうその話題は引きずるな!」

怒鳴って足を速めた勇を見て、ひかりは一瞬立ち止まって微笑む。

全く不安が無い訳ではない。

自分の事すら名前しか思い出せず、信じられるものが何も無いままで。

でも側にいてくれる誰ががいるなら。

それはきっと何より確かな力になるから。

一緒にいたいと願う。

失いたくないと願う。

一緒にいさせてほしいと願う、ずっと。

許されるなら。

「さっさとしろ。置いてくぞ」

振り向いた勇が、立ち止まって促す。

「あっ、待って!」

ひかりはそう言って駆け出し、再び隣に並ぶ。

不安を掻き消せる、唯一の場所に。





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Reservoir Amulet