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「……何だよ、急に素直になって」

「私は、いつも素直だよ!」

ひかりはそう言ってから息をつき、真面目な調子で言った。

「とにかく、私はいつも側にいる。不安な時は、一人は怖いから」

思わず目を見張って立ち止まった勇を、ひかりも足を止めて静かに見返す。

その瞳は全てを見透かすようで。

ひかりはそのまま何も言わずに目を逸らし、再び歩き出した。

その後に、勇もやはり黙ったまま続く。

自分が進むと決めた道に迷いは無い。

けれど時々不安になる事もある。

本当に自分にこの道を歩み続ける事が出来るのか、と。

この道を選んで正しかったのか、と。

そんな取り留めも無い不安に駆られる事もある。

それは考えれば考える程大きくなる。

飲み込まれそうになる。

見せないようにしていたつもりだったのだが。

勇は前を歩く少女のほっそりした姿を見ながら改めて思った。

この、まだ幼く見える少女は何者なのだろう。

何処で全てを見透かすその瞳と、自分の事より人の事を考える強く優しい心を身に付けたのだろう。

この少女の存在は、思っていたよりずっと大きく自分のこれからに関わっては来ないだろうか。

彼女は、一体何者なのだろう。





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