02


『もうすぐだ。もうすぐ完成する。邪魔になる可能性のある者は排除しろ』

「まずい、このままでは……」

宴は、校舎に入りながら呟いた。

このままでは自分の予想が現実のものとなる。

早く始末しなくては。

「黒矢先生、おはようございます!」

女生徒に挨拶をされて、はっとして顔を上げる。

「ああ、おはようございます」

いつもの笑顔を浮かべて挨拶を返し、仕事場である保健室へと向かう。

歩きながら考えるのは神崎勇と、夕村ひかりの事だ。

彼女は記憶が無いそうだから確かな年齢は分からないが、どう低く見積もっても15、6歳というところだろう。

彼等の子供ということは有り得ない。

けれど、あまりにも似過ぎているから。

もしかすると。

ふと浮かんだ考えに苦笑しながら、保健室の戸を開ける。

まるで非常識な、冗談のような仮説だが。

もしもそうなら、全ての辻褄が合う。

もしかして、もしかすると。





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