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特別に組織された軍、アースの第二支部。

アースとは、厳しい筆記試験と体力テストを乗り越えた数人だけが入れる軍隊だ。

「よっと。ふう、こんな感じかな」

まだ着慣れない軍服に身を包み、ネクタイを結び終える。

手は不器用ではないが、毎朝のネクタイ結びには未だに苦戦させられる。

上手く締まらないままの首元を気にしながらも自室から出る。

眩しい朝日に目を細めて向きを変え、注意深くドアを閉めた。

古いドアは、開け閉めする度に軋む音を立てる。

勢い良く扱ったら、たちまち壊れるだろう。

かのアース支部の寮は、傍から見ればただの古いアパートだ。

狭くて急な階段を下り、一階の共用スペースに入る。

大きなテーブルが置かれた広めの部屋は、軍の者が作戦会議や雑談をする為の場として使われている。

毎朝、このラウンジに皆で集合するのが日課だ。

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