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すっと目を逸らして冷たく言った真宵を見詰め、至聖は微笑む。

「そうでもないよ。今一番俺と近いのはパートナーの君だしね。だから、本当に嬉しいんだ。有り難う」

微笑を浮かべたまま、腰を屈めて顔を覗き込む。

真宵ははっとしたように目を見張り、それからすぐに立ち上がった。

「支部へ帰りましょう。まだやる事はありますし」

常にも増して素っ気無い口調と態度で告げ、さっさと歩き出す。

そのか細い後ろ姿を追いながら、服の上からポケットに触れる。

地球を征服しようとしている宇宙人と戦う軍事組織。

そんな冗談みたいで冗談じゃない存在が、アースだ。

そして、これからいよいよ宇宙人との戦争が始まろうとしている。

だというのに、わざわざ自らアースに、しかも中心になると知りながら第二支部に来るなんて。

アースに志願するのは大体が訳有りの者ばかりだが、恐らく真宵も同じだろう。

そうでなければ、きっと此処にはいられない。

その心を駆り立てる、余程の理由が無ければ。





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Reservoir Amulet