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支部という名のアパートに戻った二人を、かっちりと軍服を着込んだ人物が迎えた。

「あったかね?」

「はい。採取して来ましたよ」

至聖がポケットから取り出したビニール袋を一瞥した卓は、表情を変えずに頷く。

「ご苦労だったね。今夜はもう休んで、明日からまた仕事に励んでくれたまえ」

「はい。分かりました」

真面目に返事をした真宵と、その隣に立つ至聖を見比べて、僅かに表情を緩める。

「ではそのサンプルは、私が預かっておこう」

「お願いします」

頭を下げて立ち去ろうとした二人に、卓はさり気無く声を掛けた。

「近い内に、君達には遠出をしてもらう事になりそうだ。準備を進めておいてほしい」

「遠出ですか?」

「二人でですか」

振り向いた二人の声が見事に重なった。

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