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「……やっぱり、あの兄貴が選んだ女性だね」
そう言うと、真宵は曖昧に微笑んだ。
そっと手を離しながら、真剣な瞳で問い掛ける。
「どうされるおつもりですか?本当に、あの人がモナダ側にいるとしたら」
「戦うしかない。至高が姿を消した時から、俺はいつかその時が来るって分かってた」
どちらかが本物で、どちらかが偽物。
その可能性は、至高も充分に考えていた筈だから。
ただ、それを確かめる為の手段が真逆だっただけで。
「軍の作戦は君も聞いてるだろう?そっくりさんがあっちにいるのは都合が良い」
「…………」
見据えて来るパートナーに対し、あくまで穏やかに応じる。
「華原さんのおかげで無実も証明されたし、情報も集まって来てる。機は熟した。そろそろ、こっちから本格的に仕掛ける時だ」
「最初から、そのつもりだったのですか」
「そうじゃなきゃ、第二支部にはいないよ」
さらりと答えて、真宵の挑むような視線を受け止める。
「君だって、そうだよね?」
「私は……」
言い掛けて口を閉ざす様子に、再び口元に笑みを浮かべた。
「大丈夫。ばれないように、上手くやるからさ」
まだ心を明かさない関係だとしても、仮初だとしても。
共に行動していた時に、恥じないように。
最後に笑っていてくれるような未来を。
意地でも掴み取ってみせる。
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Reservoir Amulet