02
夜の都市を、バイクで駆ける。
見上げる空は、造られたもので。
どんなに星が瞬いていても、本物ではない。
だからその美しさに、胸を動かされる事も無くて。
本物が見れる所に行こうか。
この都市で、唯一本物の海と空が見れる所へ。
ああ、けれど、あそこは。
『それでも、私は貴方の』
あそこは。
「…………」
あの場所に向き合う程の強さが、自分には無い。
何処へ行けば良いのだろう。
何も考えず、飛び出して。
これから、どうすれば。
どうすれば、報いる事が出来る。
考えながらスピードを上げた時、隣に一台のバイクが並んだ。
ヘルメットをしているから、顔は見えない。
けれど、どちらからともなく更にスピードを上げる。
まるで何かに追われるように。
突き動かされるように。
静けさを壊すかのように。
夜の都市を駆け続けた。
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Reservoir Amulet