一人よりも.15


夢から覚めた後の、続きの夢のよう。

何処までも続く道を、ひたすら走り続けて。

いつまでこんな日が続くのだろう。

夜の静けさに身を浸しながら、膝の上のコマイを撫でる。

この温もりだけが、現実を教えてくれるように。

この静けさは、夢を思わせる。

いつか、今は言葉に出来ない想いを伝えられるだろうか。

こんなにも身勝手で残酷な願いを抱かずにいられないから。

愚かでも勢い任せでも、踏み外したこの道をただひたすらに走り続ける。

立ち塞がる壁さえも越えて、崩して。

人は一人でも生きて行ける、それでも。

叶わない願いも許されない罪もある事を分っているから、尚更。

抱かずにいられない願いを抱え、夢を見る。

この静寂の中に。





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