愛の静寂.02


強く深く、願い続けていた。

ずっとずっと、貴方を信じ続けてる。

激しく続いた銃声が止み、マイヤは荒い息をつきながら顔にかかった髪を払った。

白い床に血が滴り落ちる。

「……そろそろ限界だろう。これでもまだ、彼を信じ戦うと言うのか?」

「はい」

微笑んで続ける。

「貴方も本当は信じたいと思っているのではありませんか?ただ信じて裏切られてしまうのが、傷付くのが怖いだけで」

「何を……」

「私は、そうでしたよ」

過去を思い起こす瞳で言う。

「優しい救いや希望なんて甘いだけの夢で、絶望は容赦なく降り注いで、何処にも救いなんて無くて。何を信じればいいのか分からなくて」

心は戸惑い彷徨うだけで。

信じる事は怖かった。

それが裏切られた時の苦しさは、信じる前より大きいから。

「だからいっそ壊してしまえばいいと、心を閉ざして」

「黙れ」

「私はそうでしたよ。その為なら自分なんかどうなってもいいと、そう思って。ただ走り続けて」

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