愛の静寂.03


不器用に走り続けて。

本当は誰より救いを、希望を捜して。

泣いて抱き止めてくれる誰かを求めていたのに。

弱さをさらけ出しても汚い自分を見ても、受け入れてくれる誰かを。

求めていた、強く強く。

「それでも、そんな私の前にあの人は現れた。同じように一人で戦い続ける、あの人が」

底の見えない孤独を知っても、穏やかで暖かい瞳。

それは少しずつ、信じる事に対する恐怖さえ溶かして。

「シズマさんが教えてくれたんです。信じる事の優しさを」

一度知ってしまったら、もう戻れない。

それは心地良く、自分でも気付かない内に求めていたものを教えてくれた。

誰かを信じたい。

全てを賭けてもこの身が燃え尽きても、誰かを信じたい。

信じられる誰かに会いたい。

そしてその誰かも、同じように自分を信じてくれるなら。

そんな誰かを、ずっと捜していた。

「だからもうどんなに絶望しても後悔しても、諦める事なんて出来ません。大切なものを守る為に、前へ進むしかない」

「……愚かだね、マイヤさん。これ以上無駄口を叩くなら黙らせるしかないが」

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