揺らめく海の都市.20
鎮真は溜息を吐いて口を開く。
「無闇に怖がらせるな。まさか女子高生にまで手を出したりはしねえよ」
それから、隣に座る舞夜に向き直る。
「安心しろ。もしも何かあっても、俺が守ってやる」
「あ、はい。有り難うございます」
「教師が生徒を口説いて良いのかい?」
「はあ?教師が生徒を守るのは当然だろ」
そこで、舞夜が考え込みながら言う。
「シードジェスエネルギーは、無害じゃないんでしょうか」
「まだ結論を出すには早いさ。ただ、都市庁のあの反応を見る限りじゃ怪しいよな。俺の最近の取材の対象だよ」
「都市庁の権力で、何かがあっても無かった事になるんですね」
「そうなるね」
その答えに、スカートの上で手を握り締める。
「そんな事、断じて許されるべきではありません」
「……うん。舞夜ちゃんは本当にいい娘だね」
「そうだな。だからこそ、気を付けろよ。お前みたいな存在が傷付くような事があれば、それはきっとこの都市全体にとっての損害だからな」
「は、はい」
頷きながら見返した鎮真の瞳は深く、人工の灯りを映し込んで。
まるで全てを見透かされるような。
そんな感じを覚えた。
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