風の示す場所へ.3


長い間閉じ込めていた記憶。

それは切なく暖かくて。

もう戻らないものと分かっているから尚更。

失ったものと、そして。

『シズマ。この先何があっても、忘れるんじゃないぞ。人は誰でも皆、綺麗な想いを持ってるんだ』

『忘れないで。この世界にはね、そんな想いが満ちているのよ』

大切な事を教えてくれた両親。

『その想いが、力になるんだ』

『貴方の中には、とてつもなく大きな力が眠っているのよ』

二人が語った、研究の原点。

人の秘める力、想いの力。

時を越えて広がり巡る、強い力。

どうして忘れていたのだろう。

いつだって、原点は此処だったのに。

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