風の示す場所へ.5
「こんな時間まで仕事ですか?」
避難船にある共用の食堂のテーブルでノートパソコンを開いている海斗に、要が声を掛ける。
「まあね。真実をちゃんと文字として残しておこうと思ってさ。で、この元秘書官さんにインタビューしてるんだよ」
向かい側に座る司が、苦笑混じりに言う。
「随分仕事熱心なようで、私もちっとも部屋に帰してもらえないんだ」
それから、椅子に腰を下ろした要の方を見る。
「君も色々忙しかったんじゃないか?翡翠家の者としては」
「まあ、そうですね。でも取り敢えず事後処理は済みましたし。後は見守るだけです」
要が微笑むと、海斗がキーボードを叩く手を休めずに息をついた。
「俺としては、ただ見守るだけってのは性にあわないんだけど。その内攫ってやろうかな」
「やめておけ。シズマが本気で怒ったら、どうなるか分からないぞ」
「そうですよ。同士討ちなんて、マイヤさんが悲しみますよ」
「やれやれ。真面目だね、二人共。ま、いいけど」
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Reservoir Amulet